2時間で金2個、異次元の泳ぎ=3冠マルシャン、パリの主役に―競泳〔五輪〕
競泳男子のレオン・マルシャン(フランス)が31日、200メートルバタフライと200メートル平泳ぎで優勝し、今大会3冠を達成した。この2種目を同じ五輪で制覇するのは史上初。どちらも五輪新記録をマークする異次元の泳ぎで、「2レースを楽しめた。本当に素晴らしい」と表情を緩めた。
まずはバタフライで強さを示した。序盤から隣を泳ぐ世界記録保持者ミラク(ハンガリー)がリードする展開。最後のターンを終えても体半分程度の差があった。しかし、地元の大声援に押されるようにぐんぐん差を詰め、残り10メートルを切って逆転。「レース戦略が本当に良かった」と振り返った。
約2時間後の平泳ぎでは最初の50メートルで先頭に立ち、最後までトップを保った。近年の競泳は専門性が高まっており、異なる種目を両立させるのが困難な中、2種目とも前回覇者に勝って頂点に立った。
自身が世界記録を持つ400メートル個人メドレーを五輪新記録で制してから3日後。この日は約2時間で金メダル2個を獲得する離れ業だった。登場のたびに地鳴りのような歓声が響き渡り、「レオン」コールが湧き起こる。底知れぬ力を示した22歳は地元の五輪の主役になっている。
8月2日に決勝が行われる200メートル個人メドレーで、4冠目を狙う。「再び競技に集中しなければならない」。快挙の喜びもほどほどに、次の目標へ目を向けた。 (時事)
[時事通信社]
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