引き分け再試合、タイブレーク=高校野球の健康対策制度
100年を超える歴史がある高校野球界で、初めて「7イニング制」が導入される可能性が出てきた。背景にある選手の健康管理対策を巡っては、具体的な制度が段階的に導入されてきた。
まずは延長戦の制限。1933年夏に中京商―明石中の延長二十五回という例があったが、58年夏の甲子園から「十八回引き分け再試合」がルール化された。同年の準々決勝、徳島商―魚津が適用第1号となった。
69年夏は決勝で実現。松山商―三沢が0―0で再試合となった。「十八回」が長く続き、2000年以降は「十五回」に短縮。98年夏の準々決勝、横浜―PL学園の延長十七回に及んだ激戦を契機に、投手だけでなく炎天下で守る野手のダメージも考慮されたようだ。
18年春の選抜大会から、試合の早期決着を目的に「タイブレーク制」を甲子園でも採用。17年の選抜大会で引き分け再試合が2試合続き、必要性の機運が加速した。当初の「延長十三回から」が改定され、今は「十回から」となっている。
[時事通信社]
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