高野連、「7回制」検討=甲子園含め全国一律視野―今夏の2部制が試金石
日本高校野球連盟が近い将来の実施を視野に「7イニング制」の導入を検討していることが31日、明らかになった。暑さ対策の一環として浮上し、関係者によると既に監督経験者や医師らを加えた検討委員会を複数回開いて協議。導入する場合は春夏の甲子園大会を含む高校野球の公式戦が、全国一律に9回制から7回制に移行する方向という。最終的な結論は理事会に委ねられる。
夏の地方大会と全国選手権では熱中症対策が不可欠となっており、今年8月7日に甲子園球場で開幕する全国選手権では序盤の3日間に限り、午前と夕方に分けて各日3試合を行う「2部制」を初めて導入する。昨年からは、五回終了後に選手らが水分補給などをする「クーリングタイム」が設けられた。
夏の甲子園は1日4試合が基本だが、7回制なら各試合は1時間半程度で終わり、2部制での1日4試合が十分に可能。今夏の2部制を試金石に実現性を探る構えだ。
高校球児にとって甲子園は「聖地」とされており、7回制の導入が夏の全国選手権を甲子園で継続的に開催する切り札になる可能性もある。試合時間短縮が、投手の肩や肘を守ることにつながるとの意見も出ている。
高校世代の国際大会では7回制が本格的に導入されている。世界野球ソフトボール連盟(WBSC)が主催するU18(18歳以下)のワールドカップ(W杯)は2022年大会以降、7回制が採用されており、本場米国の高校世代の試合は原則7回制で実施されている。
[時事通信社]
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