開会式の演出が波紋=キリスト教団体など非難―パリ五輪〔五輪〕
7月26日に行われた開会式の一部の演出が、フランス国内外で波紋を呼んでいる。派手な女装のドラァグクイーンやトランスジェンダーのパフォーマーが登場した場面が、イエス・キリストと使徒たちの最後の食事を描いたレオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐(ばんさん)」を連想させるとしてキリスト教団体などが非難。セーヌ川を舞台に、革新的なアイデアを詰め込んだ式典は高い評価を得た一方、表現方法が否定的な反響も招いた。
フランスの司教協議会は開会式後に「キリスト教を嘲笑する場面があったことを非常に残念に思う」と声明を発表。AFP通信によると、トルコのエルドアン大統領が「全てのキリスト教徒に対する冒涜(ぼうとく)だ」と語った他、イランの最高指導者ハメネイ師も演出を批判した。実業家イーロン・マスク氏は、X(旧ツイッター)に「キリスト教に対し、極めて敬意を欠いている」と投稿した。
大会組織委員会は「いかなる宗教団体に対しても敬意を欠く意図はなかった」と釈明。「不快に思う方がいたなら本当に申し訳なく思う」と謝罪も表明した。
問題の場面に出演した性的少数者(LGBTなど)の活動家でもある俳優は声明を発表。式典後に殺害予告や脅迫を受けていることを明かし、「私は沈黙しない。決して恐れることなく闘う」などと記した。 (時事)
[時事通信社]
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