不気味な北朝鮮、地力も確か=メダル1号、中国ペアに健闘―卓球〔五輪〕
情報が少なく、不気味な存在の北朝鮮。そこには確かな地力が備わっていた。卓球の混合ダブルスで、リ・ジョンシク、キム・グムヨン組が同国で今大会第1号のメダルとなる銀を獲得。キムは「五輪に向けてたくさんの準備をしてきた。悔しい気持ちもある」と言った。
決勝の相手は男女の世界ランキング1位同士が組んだ王楚欽、孫穎莎組(中国)。最後は力負けしたが、会場をほとんど中国ファンが埋め尽くした中で2ゲームを奪う健闘を見せた。
試合後は北朝鮮の国旗を誇らしげに掲げた。表彰式後には銅メダルの林鍾勲(韓国)が音頭を取り、3ペアで集まってスマートフォンで自撮り。硬い表情のパートナーとは対照的に、キムははにかんだような笑みを浮かべた。
今大会は初戦で張本智、早田組を撃破。日本勢は2016年リオデジャネイロ五輪でも北朝鮮に痛い目に遭っている。女子シングルスの石川佳純は初戦の3回戦で、福原愛は3位決定戦でいずれもキム・ソンイに敗れた。
東京五輪は新型コロナウイルス感染拡大を理由に選手派遣を見送り、2大会ぶりの出場となった北朝鮮。大規模な国際大会には昨秋の杭州アジア大会で復帰し、そこでもレスリングやサッカーで強烈な存在感を示していた。
「次は金メダルを取れるように、もっと強くなりたい」と誓ったキム。二人の活躍に刺激され、今大会はどこまでメダル数を伸ばせるか。 (時事)
[時事通信社]
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