「弓」の体へ、恩師の指導=けが乗り越え、金に貢献―体操男子団体・岡選手〔五輪〕
体操男子団体総合で金メダルに貢献した岡慎之助選手(20)=徳洲会。力強くしなやかな演技の源流には、「弓のようなしなやかさ」を目指した恩師の指導があった。
父泰正さん(44)がファンというプロ野球巨人、阿部慎之助選手(現監督)が名前の由来。保育園の頃に鉄棒の逆上がりができた岡選手は、周囲に勧められ、4歳で体操を始めた。
中3までの7年間を指導したおかやまジュニア体操スクール(岡山市)代表の三宅裕二さん(57)は当初、「背が低く、体操的なスタイルではない」と感じたという。体が硬く、試合でよくミスをした。そんな中取り組んだのが「弓を引くように、強くてしなやかな」体づくりだ。
もともと筋肉質だったという岡選手。三宅さんと考案した特別メニューでは、腹筋運動や倒立のほか、体の可動域を広げるため、エアロビクスや新体操のような動きも取り入れた。「数え切れないほど(メニューを)作った」と三宅さん。忍耐力を養うため、壁倒立を1時間させたこともあった。
特別メニューは功を奏し、岡選手は2019年の世界ジュニアを制覇。「ホープ」と期待されるようになった。だが、22年の全日本個人総合選手権で右膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂し、長期離脱を余儀なくされた。
離脱中は、同じ日に靱帯を断裂した所属クラブの先輩、藤巻竣平さん(25)と励まし合った。横になりながら足を何十回と動かしたり、プールで長時間泳いだりするリハビリも「竣平さんも頑張ってるから」と自らを奮い立たせてやり抜いた。
5月、エース橋本大輝選手(22)が棄権したNHK杯で初優勝し、パリ行きを決めた岡選手。金メダルが決まった瞬間、橋本選手らチームのメンバーやコーチと抱き合い、涙を浮かべながら喜びを分かち合った。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
古宮JR九州社長、報酬3割減=子会社前社長は解雇―高速船浸水隠し
-
木下、微増で複数年契約=プロ野球・中日
-
燃焼試験中に爆発、火災発生=イプシロンSロケット―けが人なし・種子島宇宙センター
-
パワー半導体「再編積極的に」=国内連携に意欲―三菱電機社長
-
倉庫荒らし容疑で男3人再逮捕=「闇バイト」、別事件も関与―神奈川県警
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕