心身充実、まさかの早期敗退=阿部詩「私自身が弱い」―柔道〔五輪〕
前評判は圧倒的だった。だが、五輪にすむとされる「魔物」にのみ込まれた。女子52キロ級で連覇を狙った阿部詩。頂上へのはるか手前の2回戦で一本負けを喫すると、放心状態で頭を抱えた。畳の上にしばらくとどまった後、コーチに抱えられながら泣きじゃくった。
数時間後、気持ちを整理してから報道陣の前に現れ、「悔しいの一言。オリンピックという舞台で勝ち切れなかった私自身が弱い」と目を潤ませながら静かに振り返った。
1回戦は危なげなく勝利した後、2回戦で昨年の世界選手権決勝で下したケルディヨロワ(ウズベキスタン)と対戦。内股で先に技ありを奪ったが、「もう1個、取り急いだ部分があった」。一瞬の隙を突かれて背中に回られ、谷落としで畳にたたきつけられた。
個人戦で外国選手に敗北を喫したのは、2019年グランドスラム(GS)大阪大会でのブシャール(フランス)戦以来となった。21年東京五輪後は長年悩まされてきた両肩の手術に踏み切り、万全の状態で世界選手権を22年から連覇。心身ともに充実期を迎えていたはずだった。
7月14日に24歳を迎えたばかりで、競技人生はまだ長い。連覇と、兄の一二三との兄妹同日優勝を逃したが、女子柔道界の看板選手であることは変わらない。試合後、再起を願うように会場に響いた「ウタ」コールも耳に届いた。「この舞台でしっかり金メダルを取れるような強さを身に付けたい」。しっかり前を向いて語った。 (時事)
[時事通信社]
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