G20、過剰債務問題も焦点に=ザンビア進展、協議を後押し
【リオデジャネイロ時事】ブラジル・リオデジャネイロで開かれる20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、低所得国の過剰債務問題が焦点の一つとなる。債務削減に協調して取り組む「共通枠組み」の発足から4年近くが経過。ようやくアフリカ南部ザンビアなどで一定の進展が見られるようになる中、債務再編を加速させる方策が議論される見通しだ。
G20は2020年、コロナ禍で経済的打撃を受けた低所得国を対象に、債務減免を促進する共通枠組みを導入。先進国だけでなく、主要債権国となった中国も巻き込んで減免を推し進める狙いで、ザンビアなどがこの枠組みの下で債務再編に取り組んでいる。
ザンビアは昨年、中国を含む債権国と債務再編で基本合意に達したと発表した。西アフリカのガーナも今年に入り、債権国と債務再編で大筋合意。欧米メディアによると、先月には民間金融機関など130億ドル(約2兆円)の債券保有者とも一部減免で折り合った。
国際通貨基金(IMF)幹部は「ゆっくりとしたペースではあるが、着実に進んでいる。ガーナは、ザンビアなどよりも進捗(しんちょく)が早い」と評価。G20では、債権国や民間金融機関の情報共有の在り方など、協議促進策が話し合われる見込みだ。
低所得国はドル高や金利上昇に伴う債務増大と利払い負担の増加で、経済的苦境が深まっている。G20では、低所得国の負担を軽減し、債務不履行(デフォルト)を回避するため、国際開発金融機関(MDBs)などを通じた支援策も議題となる。
[時事通信社]
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