クロアチア、初戦の日本戦「運命」=前監督のシグルドソン氏―パリ五輪・ハンドボール男子
ハンドボールの日本男子代表前監督で、現在はクロアチア代表を率いるダグル・シグルドソン監督(51)が、このほど時事通信の単独取材に応じた。27日のパリ五輪1次リーグ初戦で日本と対戦することに「これは運命と言える」と述べた。
アイスランド出身のシグルドソン氏は2016年リオデジャネイロ五輪でドイツ代表を銅メダルに導いた。本場欧州の高度な戦術や理論による強化が期待され、17年に日本代表監督に就任。21年東京五輪を経て長期にわたって強化に尽力した。
昨秋には9大会ぶりに五輪予選を突破。ところが本番まで半年を切った今年2月に退任の意思を協会に伝えた。当時について「詳しく話せない。極めて難しい決断だったことは確かだ」と言う。
日本を離れて久しい。退任後に選手らに手紙を送ったと明かしながらも、「一緒に活動してきたみんながいなくて寂しい。長く連絡せずに申し訳ない」と吐露した。
今はクロアチアの強化に集中する。過去に五輪で金メダル2個を取った古豪。3月の五輪最終予選で突破に導き、その後は練習と強化試合で強みと課題を洗い出す日々だ。本大会へ向け、「全力を出し切ることが大事。大会では非常に厳しい闘いが続くと思う」と気を引き締める。
まな弟子同士がぶつかる五輪初戦。日本より格上とみられるクロアチアだが、「今の日本は経験も才能も豊かだ。全てが強化され、組織立っている」と自賛交じりに警戒する。その心中は穏やかなのか否か。「ぜひ楽しみたい。まるで鏡を見るような気分だ」。夢舞台で紡がれた縁に、胸を躍らせる。 (時事)
[時事通信社]
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