「ミャンマーに変化」とASEAN事務局長=24日から関連外相会議
【ジャカルタ時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)のカオ・キムホン事務局長が24日から始まるASEAN関連外相会議を前に、本部があるジャカルタで時事通信のインタビューに応じた。2021年の軍事政権成立以来、政情不安が続く加盟国ミャンマーについて「昨年まではASEANと距離を置いてきたが、関わりを持ちたいと思うようになってきている」と分析、「外相会議の議論で、いい方向に向かうことを期待している」と述べた。
これまで主要な会議を欠席してきたミャンマーは1月のASEAN外相会議と3月の国防相会議に高官が出席。日本政府筋によると、ラオス・ビエンチャンで開催される今回も外務次官が出席する見通しという。
一方で、ミャンマーの軍事政権とASEANが21年4月に取り交わした暴力の即時停止など5項目の合意事項は、いまだ履行されていない。24日にはこの件に関し、今年の議長国ラオスと、前後の議長国インドネシアとマレーシアの3カ国の外相が話し合う。昨年9月のASEAN関連首脳会議で決まったミャンマー問題を協議する枠組み「トロイカ体制」に沿ったもので、カオ氏は「翌日の外相会議で議論がスムーズに進むよう地ならしを図る」と語った。
オブザーバー参加が続く東ティモールのASEANへの正式加盟に関しては、「彼らは13年間、(加盟に向けて)努力してきた。25年の加盟を希望していることも、もちろん把握している。できるだけそうなるよう、会議では議論を尽くしてもらいたい」と話した。
◇「会議参加自体、進展」
一方、紀谷昌彦ASEAN日本政府代表部大使もインタビューに応じ、ミャンマーに融和的とされるラオスが議長国を務める今年は、ミャンマー問題で進展が望めないとの見方が多いことは理解していると語った。ただ同時に、「会議に参加するようになっただけでも、進展と捉えることもできるのでは」とも指摘した。
[時事通信社]
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