体操、緊急事態も精力的に=水鳥氏「厳しい判断」―パリ五輪
26日に開幕するパリ五輪に向け、体操の日本女子代表が20日、パリ郊外の公式練習場で調整した。主将の宮田笙子(19)=順大=の喫煙と飲酒が発覚し、19日に代表辞退が決まる緊急事態の中、残った4人は動揺する様子を見せず精力的に体を動かした。
宮田は協会幹部との話し合いで辞退を決めたが、日本国内では賛否両論が巻き起こっている。2004年アテネ五輪男子団体総合金メダリストの水鳥寿思男子監督は「僕も五輪の価値を分かっているので(辞退は)相当厳しい判断という印象。僕の中でも、絶対にこっちというのがないくらい難しい」と、言葉を選びながら見解を述べた。
協会によると、エースの宮田は問題行動に至った背景に「プレッシャー」を挙げた。水鳥氏は「協会として何ができたのか、考えていくことが大事」と話した。今大会は夏季五輪で初めて、心のケアを行う専門家が日本選手団に同行している。騒動の最中、水鳥氏は専門家から「何かあれば連絡して」と知らされ、女子の田中光監督にも伝えたという。
日本女子は団体総合60年ぶりのメダルを目標に掲げているが、エースが離脱した上、けがなどが理由ではないため代表補欠との入れ替えができない厳しい状況に。田中監督は「仕方がない。割り切ってやり切る」と悲痛な表情で語った。(パリ時事)
[時事通信社]
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