助言胸に引っ張る意識=日本ハムの石井、均衡破る本塁打―プロ野球
七回までロッテの小島に抑えられて無安打。日本ハムの石井は「だいぶ空気は重かったが、何とか、四球でもいいので出れば変わるかな」と考えていたという。八回無死。3ボール1ストライクから、狙いを絞っていた直球を振り抜くと、右翼スタンドへ。「まさかの本塁打だった」。自身にとっても予想外の、均衡を破る一発となった。
今季はなかなか存在感を示せず、5月31日に2軍落ちした。その際、新庄監督は「いい力を持っているので、とにかくポイントを前にして引っ張る意識を持ちなさい、ということを伝えた」。石井はその助言を胸に打撃を磨き、今月2日に1軍復帰を果たした。
復帰後も、監督から「流し(打ちをし)たら使わん」とハッパを掛けられ、右方向への打球を心掛ける。「(打つポイントを)前に出すのは難しい投手もいるが、代えられないように前に出したい」。早大の後輩に当たる好投手からの価値ある一本も、その試みが見事に実った当たりだった。
水野が故障で戦線離脱し、スタメンでの出場が増えている石井。「アピールはもちろんしたいし、継続してできればいい」。3連勝と上げ潮のチームを盛り上げていく。
[時事通信社]
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