銃撃や起訴、逆境が推進力=「敗北」認めず復権目指す―トランプ氏・米大統領選
苦杯をなめた2020年米大統領選から3年8カ月。「敗北」を一度も認めることなく、ホワイトハウスへの再挑戦の切符を手に入れた。この間、四つの刑事事件で起訴された。選挙集会で演説中に銃撃を受け右耳を負傷。こうした逆境を推進力とし、熱狂的な岩盤支持層を固めた。
1946年6月、ニューヨーク生まれ。ドイツ系の父から継いだ不動産開発会社の経営者としてホテルやカジノを展開し、「不動産王」にのし上がった。04年に始まった人気テレビ番組で司会を務め、決めゼリフの「おまえは首だ」で知名度を上げた。
16年大統領選でクリントン元国務長官を破り、米史上で初めて公職経験のないまま大統領に就任。「米国第一」を掲げて国際協調に背を向け、保護主義的な通商政策を推進した。対メキシコ国境には壁を建設した。
SNSを駆使し、野党や主流派メディアなど敵対する相手を徹底的に攻撃。移民や外国人らを治安悪化と結び付けて恐怖心をあおるレトリックは、今回の大統領選キャンペーンでも健在だ。
20年大統領選でバイデン前副大統領(当時)の勝利を受け入れず、翌21年1月に起きた支持者らによる連邦議会襲撃につながった。23年8月、大統領選の結果を覆そうとした罪で起訴された。今年6月末の大統領選討論会では「(11月の大統領選が)公正で合法的な選挙なら結果を受け入れる。不正はばかげている」と言い放った。
メラニア夫人は3人目の妻。5人の子供がいる。
[時事通信社]
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