よもやの連敗、もがく新鋭=大の里に落胆の色―大相撲名古屋場所
新鋭がもがいている。大の里はもろ手で若元春を起こして一気に出たが、距離が詰まった瞬間に相手得意の左差しを許した。引いて呼び込んで墓穴。よもやの連敗発進だろう。落胆の色が見えた。
御嶽海の当たりに圧倒された初日同様、右を差せないと引いてしまう。「もう一度考えて自分の相撲を取れるようにしたい」。5月の夏場所は持ち前の馬力を生かして初優勝を遂げたが、今場所はやや腰が高い。力が伝わり切っていない印象だ。
成績次第では、今場所後の大関昇進の話題が出る可能性もある中、苦しい出だしとなった。「あと13日間ある。深く考え過ぎず、切り替えて頑張りたい」と平常心を強調。新入幕から4場所目。研究されている感覚はあるかと問われ、「分からない」と力なく言った。
番付が上がれば、厳しさも増す。新関脇保志として臨んだ1984年春場所で4日目までに3敗を喫し、6勝9敗と幕内で初めての負け越しを経験した八角理事長(元横綱北勝海)は「相手は分かってくる。一つ勝つと変わるが、一つ勝つのが難しい。勉強だ」と言う。試練を乗り越えた先に、さらなる成長が待っている。
[時事通信社]
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