引退経て3度目五輪へ=永井葉、取り戻した笑顔―ホッケー女子
自身3大会目となる五輪には、これまでとは少し違った思いで臨む。ホッケー日本女子代表のMF永井葉月(29)は、前回大会から3年間の道のりを振り返り、「周りの方々に支えられて、ここまで来られた」。感謝の思いを一層強くしている。
両親とも元日本代表というホッケー一家で育ち、小学3年生で本格的に競技を始めた。正確なパスワークを武器に、姉の友理と共に2016年リオデジャネイロ五輪と東京五輪に出場。いずれの大会でも白星は挙げられず、「三度目の正直で結果を残したい」と誓う。
東京五輪の後、現役を退いた時期があった。競技を楽しむ気持ちを見失ってしまったからだったが、「ホッケーに恩返しがしたい」との思いは強く、ホッケー教室で全国を回ることにした。小学生らを指導するうちに感じたものがある。「教えてきた子どもたちに、自分が活躍している姿を見せたい」
復帰後は海外挑戦も経て、今年4月から茨城県境町に移住。地域おこし協力隊の一員として活動中だ。練習環境に恵まれているとはいえないが、境町の人々とホッケーの普及に携わる生活は「一日一日が楽しい」と素直に言える。
気持ちを新たにして向かうパリでは、「自分の全てを出し切って楽しみたい」。トレードマークの白いヘアバンドがフィールド上でよく映える。本番では両手のネイルをパリ五輪仕様にする予定で、「これもモチベーションですね」。屈託なく笑った。 (時事)
[時事通信社]
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