6月の企業物価、2.9%上昇=円安、補助金縮小で最高更新―日銀
日銀が10日発表した6月の国内企業物価指数(速報値、2020年平均=100)は122.7と、前年同月比2.9%上昇した。プラスは40カ月連続で、指数は7カ月連続で過去最高となった。円安を背景に原材料や資源価格が上昇していることに加え、電気・ガス料金の補助金縮小が押し上げ要因となった。
企業物価指数は、企業間で取引されるモノの価格を示す。調査対象515品目のうち、389品目が上昇、110品目が下落した。
分野別では、非鉄金属が銅やアルミニウム市況の上昇で19.4%、飲食料品が原材料や包装資材、燃料などのコスト転嫁に伴い2.8%、石油・石炭製品が原油高などで4.5%それぞれ上がった。電気・都市ガス・水道は前月の7.2%下落から、0.1%上昇に転じた。
海外から輸入するモノの価格を示す輸入物価指数は、円ベースで前年同月比9.5%上昇。円安進行で16カ月ぶりの高い伸び率となった。
電気・ガス料金の補助金は6月使用分(7月請求分)からいったんゼロとなるため、日銀は「さらなる物価の押し上げ要因となる」と指摘。円安の影響も重なり、指数上昇圧力が高い状況が続きそうだ。
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