杉本、助言支えに一発=打撃復調で3位浮上に貢献―プロ野球・オリックス
苦しんできた分、喜びは大きかった。オリックスの杉本が六回に決勝2ラン。チームを3連勝と3位浮上に導き、「甘い球を1球で仕留められた。良い感じだった」。殊勲打の余韻に浸った。
2点を追う六回に宗の適時打で追い付き、なおも2死三塁で打席へ。3球目の146キロを振り切った。左中間方向に伸びた打球は、ぎりぎりでスタンドへ。全速力で塁を回っていた杉本は、打球を確認するとスピードを緩めてガッツポーズ。「最後まで走っていないと怒られるので」と笑った。
中嶋監督から、6日の試合前に愛情のこもった助言を受けていた。指揮官は腰を落として捕手の構えをしながら「ストライクはここだけやぞ」。これを頭に入れ、二回の打席で13球粘って四球で出塁。この試合の先制点につなげ、監督は「一番大きかった」と絶賛した。
そして今度は本来の長打力を発揮して豪快なアーチを放った。6月29日から5試合で3本塁打を重ね、いずれも決勝の一発。開幕から低調だった打撃は、周囲のサポートで上向きになってきた。「またすぐ駄目になるのが僕。気を引き締めて頑張る」。お立ち台でファンを笑わせた長距離砲。恩返しはまだまだ足りないと思っている。
[時事通信社]
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