星空の下、謎解きやヨガはいかが=プラネタリウムに付加価値
プラネタリウムのファン拡大のため、運営事業者が謎解きゲームやヨガなど新しい楽しみ方の提案に力を入れている。コロナ禍を経て映像系エンターテインメントが一段と普及する中、音響効果や「没入感」を武器に高付加価値化を目指す。7日は七夕。新たな「天体ショー」を試してみてはいかが―。
東京・有楽町の「コニカミノルタプラネタリアTOKYO」では1月末から原則毎日、ドームに映し出された星座などを手掛かりに謎解きに挑む体験型イベントを開催。参加した30代女性は「プラネタリウムは久しぶり。星に関連した内容も面白かった」と満足げだ。
運営するコニカミノルタによると、プラネタリウム事業はコロナ禍で苦戦。そこで、花火が映し出される中で実際の屋台を並べた「夏祭り」、英ロックバンド「ピンク・フロイド」の楽曲とともに宇宙の映像を楽しむショーといった新機軸を打ち出し、客足は回復しつつある。
企画担当の佐貫裕介さんは「デジタル式のプラネタリウムは何でも投影でき、音響の良い施設も多い。従来のファンも大切にしながら、新しいことにチャレンジしたい」と意気込む。
名古屋市科学館(名古屋市)は2月、星空の下、いすに座ったままできるヨガを開催。バンドー神戸青少年科学館(神戸市)では7月、男性デュオ「CHEMISTRY(ケミストリー)」の堂珍嘉邦さんがコンサートを開く。
日本プラネタリウム協議会の推計では、2022年度の総観覧者数は全国で790万人と、コロナ前の9割程度まで回復したが、電気代の高騰などが負担となっている。ドイツで世界初のプラネタリウムが誕生してから23年で100年。次の時代に向けて輝きを増せるかどうか、正念場となりそうだ。
[時事通信社]
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