スターマー氏、首相就任=労働党が地滑り的勝利―14年ぶり政権交代・英総選挙
【ロンドン時事】4日投票の英下院(定数650)総選挙は5日、開票がほぼ終了し、スターマー党首率いる労働党が単独で過半数を大幅に上回る議席を得て地滑り的勝利を果たした。2010年から政権を担う保守党は大敗し、14年ぶりの政権交代が実現。スターマー氏は同日、バッキンガム宮殿でチャールズ国王と面会、新首相に就任した。
5日午後(日本時間同夜)時点のBBC放送の集計では、労働党は改選前から200以上増やす412議席と、1997年にブレア党首(当時)の下で圧勝した際と同程度の勢力拡大を記録。対する保守党は、220以上減らす121議席と歴史的大敗を喫した。失政と不祥事で国政を混乱させ、国民から厳しい審判を突き付けられた。
スターマー首相は国王と面会後、首相官邸前で就任後初の演説を行い、「国民は変化と国の再生のため断固として票を投じた」と指摘。「(政治への)信頼欠如は、言葉でなく行動をもってのみ癒やすことができる」とし、「英国を立て直す」ため直ちに取り組み始めると宣言した。集まった支持者や関係者からは大きな歓声が上がった。
一方、保守党のスナク党首は首相辞任に先立ち、官邸前で演説。「あなた方(国民)は政治の変化を求める明らかなシグナルを送った。わたしは怒りと失望の声を聞いた。その責任を取る」と述べ、国民に謝罪した。党首を降りる考えも表明した。
[時事通信社]
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