4日、英総選挙投票=与党大敗濃厚、メディアも野党支持
【ロンドン時事】英総選挙の投票日が4日に迫った。選挙戦の最終盤、各党は各地で支持拡大に奔走。スナク首相率いる与党・保守党は劣勢から必死の巻き返しを図るものの効果は表れず、支持率で大きくリードする最大野党・労働党の勝利は動かない情勢だ。
6月30日、スナク氏はテレビインタビューで「投票日の翌日にあなたはまだ首相でいると思うか」と問われ、「イエスだ。(そのため)懸命に闘っている。労働党政権は(国にとって)危険だと人々は気付いている」と強調。7月1日にも「あきらめない。(選挙は)終わっていない」とあくまで勝利を目指す姿勢を示した。
だが、スナク氏の言葉とは裏腹に、保守党の支持率は一向に上向いていない。最近の各種支持率調査の平均は労働党が約40%、保守党は約20%と開いたまま。労働党の地滑り的勝利が確実視され、保守党は傷を最小にとどめるため伝統的地盤で票固めに追われている。
スナク氏の苦境に追い打ちを掛けるように、有力メディアは次々と労働党支持を打ち出している。英国を代表する経済紙フィナンシャル・タイムズは社説で、財政問題や公共サービス低下など保守党政権の「失策」を批判。「少なくとも1979年以降、これほど絶望的な状態に国政を放置した政権はなかった」とし、「労働党に政権運営のチャンスを与えるべきだ」と訴えた。
他に保守系紙サンデー・タイムズや中道の経済誌エコノミストも労働党支持を宣言。保守党離れはますます顕著になっている。
[時事通信社]
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