2024-07-01 10:15政治

国会議員所得2530万円=5年ぶり増加、1億円超は7人

政党別の議員所得平均
政党別の議員所得平均

 衆参両院は1日、2023年分の国会議員の所得等報告書を公開した。議員1人当たりの平均額は前年比374万円増の2530万円。増加は5年ぶりで、所得が1億円を超えた議員は7人に上った。政党別の平均は自民党が7年連続で首位となった。
 今回の対象は23年の1年間を通じて在職していた衆院454人、参院240人。23年に行われた補欠選挙で当選した議員らは対象外。
 平均所得が増加したのは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた歳費(月額129万4000円)の2割カットが22年7月末に終了し、23年は満額支給されたことが要因の一つ。所得1億円超の議員が前年の2人から7人に増えたことも影響した。
 1億円超は全て自民議員。最多は元JPモルガン証券副社長の中西健治衆院議員で、同社株の売却益や配当金などにより7億4679万円を得た。鳩山二郎衆院議員(4億1701万円)、新谷正義衆院議員(1億3181万円)が続いた。
 政党別の平均は、トップの自民が2811万円。所得総額の上位10人のうち8人を同党議員が占めた。神谷宗幣代表1人の参政党が2648万円で2番手。次いで国民民主党2367万円、日本維新の会2312万円、立憲民主党2247万円の順となった。
 岸田内閣の閣僚の平均は2946万円。新藤義孝経済再生担当相の5360万円が最も多く、岸田文雄首相は3875万円で3番目。
 衆参別の平均は衆院が2642万円、参院が2319万円だった。 
 新たに不動産や株式などの資産を増やした議員のみが申告する資産等補充報告書は219人(衆院135人、参院84人)が提出。役員報酬などを受けた企業・団体名を記載する関連会社等報告書も公開された。
 所得・資産公開はリクルート事件など「政治とカネ」の問題を受けた政治改革の一環として、1992年に成立した国会議員資産公開法に基づき毎年実施している。洋上風力発電事業を巡る汚職事件で起訴された秋本真利衆院議員は対象だが、提出しなかった。

 

 ◇所得総額上位20人
1中西 健治(1)自 衆院神奈川3区  74,679
2鳩山 二郎(3)自 衆院福岡6区   41,701
3新谷 正義(4)自 衆院広島4区   13,181
4逢沢 一郎(12)自 衆院岡山1区   12,650
5宮沢 洋一(3)自 参院広島     12,581
6星  北斗(1)自 参院福島     10,208
7葉梨 康弘(6)自 衆院茨城3区   10,035
8松木 謙公(6)立 衆院北海道2区   8,510
9後藤 茂之(7)自 衆院長野4区    8,195
10中村喜四郎(15)立 衆院比例北関東  7,459
11高木 宏寿(3)自 衆院北海道3区  7,353
12古川 俊治(3)自 参院埼玉     6,402
13世耕 弘成(5)無 参院和歌山    5,997
14鈴木 義弘(3)国 衆院比例北関東  5,886
15伊東 信久(3)維 衆院大阪19区  5,442
16新藤 義孝(8)自 衆院埼玉2区   5,360
17田中 良生(5)自 衆院埼玉15区  5,167
18坂本 哲志(7)自 衆院熊本3区   5,142
19阿部 弘樹(1)維 衆院比例九州   5,000
20船田  元(13)自 衆院栃木1区   4,749
(注)敬称略。丸数字は当選回数。単位は万円で、1万円未満は四捨五入。自=自民党、立=立憲民主党、無=無所属、国=国民民主党、維=日本維新の会

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