求人1.24倍、2カ月連続低下=失業率は2.6%で横ばい―5月
厚生労働省が28日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月比0.02ポイント低下の1.24倍だった。物価高による家計の圧迫などを背景に求職者数が増加した。低下は2カ月連続。総務省が同日発表した5月の労働力調査によると、完全失業率(同)は2.6%で、横ばいだった。
有効求人倍率は、ハローワークで仕事を探す求職者1人に対し、何人分の求人があるかを示す。有効求人数は0.1%増えたが、有効求職者数の伸びが1.9%で上回ったため、倍率が低下した。厚労省によると、「求職者からは物価高騰や収入減少で転職やダブルワークを望む声が寄せられている」(職業安定局)という。
景気の先行指標とされる新規求人数は、原数値ベースで前年同月比0.6%減少した。産業別では、製造業が7.4%減、建設業が3.4%減。原材料費や人件費の高騰が経営の重荷となり、求人を控える動きが出ているとみられる。
完全失業率は、完全失業者数を労働力人口で割って算出する。完全失業者(季節調整値)は前月比1万人減の182万人。自己都合による離職者が減った。
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