2024-06-20 14:30社会

J2中継、耳不自由でも=手話実況の映像配信―岡山のテレビ局

手話を用いてサッカーの試合を実況する早瀬憲太郎さん(左)=4月28日、岡山市北区
手話を用いてサッカーの試合を実況する早瀬憲太郎さん(左)=4月28日、岡山市北区

 サッカーJ2ファジアーノ岡山の試合が手話実況された。ユーチューブで生配信した岡山放送(岡山市)によると、国内サッカープロリーグの手話実況は初。東京などで来年開催される耳の不自由なアスリートの国際大会「デフリンピック」の手話実況も目指しており、担当者は「新しいスポーツ観戦の形を提案していきたい」と話している。
 配信されたのは、4月28日にあった対清水エスパルス戦。耳が聞こえる手話通訳者らの協力を得ながら、ろう者4人が交代で試合の模様を実況した。担当したろう者の1人で、デフリンピック出場経験がある早瀬憲太郎さん(51)は「新たな価値を生み出せたのではないか」としている。
 聴覚に障害がある大野志織さん(49)は、スマートフォンで手話実況を見ながら、スタジアムで試合を観戦した。「ホイッスルの音まで表現されており、とても分かりやすかった。本当に聞こえているような気持ちになった」と満足げだった。
 岡山放送は手話放送に約30年取り組み、最近ではモータースポーツなどを手話中継している。 
[時事通信社]

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