一方的に不満募らせたか=保護司殺害、動機解明が焦点―15日で逮捕1週間・滋賀県警
大津市の住宅で保護司の新庄博志さん(60)が殺害された事件で、殺人容疑で無職飯塚紘平容疑者(35)が逮捕されてから15日で1週間。飯塚容疑者は容疑を否認しているが、同容疑者のものとみられるSNSのアカウントには、保護観察への不満と取れる投稿が複数あった。滋賀県警は、同容疑者が一方的に不満を募らせた可能性もあるとみて、動機などを調べている。
飯塚容疑者は2019年に強盗事件で保護観察付きの有罪判決が確定し、新庄さんが保護司として担当していた。県警によると、事件発生日とみられる5月24日は新庄さん宅で面接の予定があり、同日夜、インターホンのカメラに同容疑者の姿が映っていた。飯塚容疑者のものとみられるX(旧ツイッター)のアカウントには「全然保護しない」「保護って言葉は要注意ワード」などの書き込みがあった。
法務省によると、保護司が保護観察中の人物に殺害されたケースはこれまでなかった。同省は事件を受け、保護司と対象者の関係を点検するよう、全国の保護観察所に通知。担い手不足に拍車が掛かりかねないとして、安全確保策を強化する方針を示している。
滋賀県保護司会連合会に所属する男性は、事件について「保護司や保護司になろうとしている人の意欲がなくならないか不安」と話す。一方、保護観察対象者についても「危険だという先入観を持たないようにしてほしい」と訴えた。
[時事通信社]
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