18歳に兵役意向調査=独提案、徴兵再開には抵抗感
【ベルリン時事】ドイツのピストリウス国防相は12日、独軍の兵力増強策として、毎年18歳の国民を対象に兵役についての意向調査を行う計画を提案した。男子は回答義務を負い、選抜された場合は適性検査に応じなければならない仕組み。最終的に兵役に就くかは自主性に委ねるという。必要な法改正を経て、来年前半の導入を目指す。
意欲の高い人材を求める一方、半年を超えて従事する場合はボーナスを付与するなどの報酬も設ける見通し。国防当局は対象となる約40万人のうち4分の1が関心を示すと見込んでいる。
ドイツは冷戦終結以降、軍備を縮小し、2011年に徴兵をやめた。しかしウクライナに侵攻したロシアの脅威が高まり、防衛力の強化が急務となった。現行の志願兵制度では兵員が集まらず、対応が検討されていた。ただ、兵役義務を課す徴兵再開には抵抗感が強く、見送った。
ピストリウス氏は記者会見で「ロシアは軍備を拡張しており、近い将来に近隣諸国を攻撃する可能性を想定すべきだ」と述べ、兵力増強への理解を求めた。予備役を含めて、現在の24万人から46万人への増員を目指す。
[時事通信社]
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