岸田氏3回目、カナダが最多=サミット参加首脳の横顔
13日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7サミット)。岸田文雄首相は3回目の参加となる。議長を務めるイタリアのメローニ首相は2回目。カナダのトルドー首相が8回目で最多だ。(カッコ内は対面の参加回数)
◇岸田文雄首相(3回目)
「政治とカネ」の問題で内閣支持率が過去最低水準に低迷。衆院解散・総選挙の判断と合わせ、9月の任期満了に伴う自民党総裁選で再選できるかに注目が集まる。生成AI(人工知能)の国際ルール作りの枠組み「広島AIプロセス」や、核軍縮文書「広島ビジョン」など、議長を務めた昨年の成果を引き継ぎ議論の主導を狙う。66歳。
◇バイデン米大統領(4回目)
米史上最高齢の大統領として、11月の選挙で再選を目指す。東部ペンシルベニア州の地方都市で、苦労人の父親を見て育った。1972年に初めて上院議員に当選した直後、交通事故で妻子を失い、2015年に後継者と目されていた長男が他界。多くの苦難を乗り越え、政治経験は半世紀を超える。オバマ政権で副大統領。81歳。
◇ショルツ独首相(3回目)
17歳で社民党入り、一貫して労働福祉を重視する筋金入りの左派。ハンブルク市長や財務相などを歴任し経験豊富だが、寡黙で「面白みに欠ける」との評も。ロシアのウクライナ侵攻を受けて「時代の転換」を掲げるが、平和主義・軍縮路線からの軌道修正に苦慮している。趣味は読書とジョギング。妻も社民党の政治家。65歳。
◇スナク英首相(2回目)
インド系移民2世のヒンズー教徒。政界入り前は投資会社で経営幹部を務めた経済通だ。7月に行われる総選挙では与党の劣勢が伝えられ、今回が最後のサミット参加になる可能性も。昨年は岸田文雄首相との首脳会談に広島カープの赤い靴下をはいて現れ、話題になった。インドの富豪一家出身の妻との間に2女。44歳。
◇トルドー加首相(8回目)
1960~80年代に首相を務めた父ピエール氏の多文化主義の思想を受け継ぎ、もともと移民・難民の受け入れに寛容だったが、最近は不法移民の急増が社会問題化し、歯止めをかけざるを得なくなっている。高校教師、俳優、アマチュアボクサーなど異色の経歴を持つ。妻との間に2男1女。52歳。
◇マクロン仏大統領(7回目)
エリート校を卒業後、投資銀行勤務を経てオランド社会党政権の経済相に起用され頭角を現す。2017年の初挑戦で大統領に当選し、仏史上最年少の39歳で就任。熱心な欧州連合(EU)支持者だが、9日の欧州議会選で極右に大敗。下院の解散・総選挙を電撃発表した。46歳。
◇メローニ伊首相(2回目)
イタリア初の女性首相にして、欧州極右のリーダー的存在。15歳で政治に携わり、31歳で史上最年少の閣僚に抜てきされた。2022年の総選挙で極右政党「イタリアの同胞」を率いて勝利し首相に。当初は各国が警戒したが、手堅い外交に安心感が広がっている。昨年秋、事実婚の男性と離別した。47歳。(バーリ時事)
[時事通信社]
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