ALS患者半数以上で進行抑制=iPS使い発見の白血病薬―京都大など
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使って見つけた白血病治療薬を筋萎縮性側索硬化症(ALS)の患者に投与する第2段階の臨床試験(治験)で、京都大iPS細胞研究所などの研究グループは12日、半数以上の患者で進行の抑制が確認されたと発表した。
ALSは脳から筋肉に指令を伝える神経細胞が死に、全身の筋力が低下する難病。国内に約1万人の患者がいるとされ、根本的な治療法は確立されていない。
研究グループは2017年、ALS患者のiPS細胞から作製した神経細胞を使った実験で、白血病治療薬「ボスチニブ」がALSの原因となる細胞死を抑制する効果があることを発見。19~21年の第1段階の治験では、患者9人に3カ月間投与し、5人で症状の進行が抑制されたことを確認した。
22年から開始した第2段階の治験では患者を増やし、期間も延長。患者26人に半年間投与した結果、半数以上で症状の進行が抑制された。
[時事通信社]
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