地震連続で震源推定誤る=緊急速報の過大予測―気象庁
石川県能登地方で3日朝に起きた最大震度5強の地震で規模が過大に予測され、広範囲に緊急地震速報が発表されたことについて、気象庁は10日、ほぼ同じ場所と時刻で地震が連続し、震源の推定を誤ったことが原因だと明らかにした。
3日の地震の規模(マグニチュード=M)は6.0だったが、気象庁は直後の推定で「富山湾を震源とするM7.4の地震」と過大に評価。能登地方で震度6弱から7程度、東京23区で震度4程度の揺れが来るとして、秋田県から奈良県にかけて広い範囲に一般向け警報を発表していた。
気象庁によると、地震が能登半島の東端で発生したため、発表時には震源付近とその西側の地震計のデータしか使えなかった。さらにほぼ同じ場所で二つの地震が0.7秒差で発生したため、震源を実際より20キロ南東の富山湾と誤って推定した。
緊急地震速報は地震発生直後に到達する初期微動(P波)を解析するが、震源の推定を誤った影響で、後から到達したより大きな主要動(S波)も解析に含まれ、見積もりが過大になったという。
記者会見した同庁の青木重樹・地震津波対策企画官は「今回のような条件が重なるケースは多くないが、引き続き精度の向上に努めたい」と話した。
[時事通信社]
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