国会議長や元大統領、出馬届け出=保守強硬派を軸に審査―イラン大統領選
【イスタンブール時事】ヘリコプター墜落で死亡したイランのライシ大統領の後任を決める大統領選の立候補受け付けが3日、締め切られた。保守強硬派からガリバフ国会議長やライシ政権の閣僚、反欧米・イスラエル路線で物議を醸したアハマディネジャド元大統領らが届け出た。選挙戦は、優位とされる保守強硬派を軸に進むとみられる。
ガリバフ氏は幾度も出馬したことがある重鎮。3日に登録手続きを済ませ、「貧困や格差の問題を解決できないと思うなら出馬しない」と自身の経験をアピールした。アハマディネジャド氏は「国民や専門家の意見を最大限生かせば、国の課題を克服できる」と語った。
保守強硬派からはほかに、ジャリリ元最高安全保障委員会事務局長、最高指導者ハメネイ師の側近とされるハガニアン元革命防衛隊幹部らが届け出た。
一方、保守穏健派では、ラリジャニ前国会議長のほか、国際協調を志向したロウハニ前政権を支えたジャハンギリ前第1副大統領が4年前の前回に続き立候補を登録。ジャハンギリ氏は「誤ったやり方を正し、私の行政経験で問題を解決したい」と訴えた。
今後はハメネイ師の影響下にある保守強硬派主導の「護憲評議会」が立候補者の資格を審査し、11日に最終候補者が発表される。ハメネイ師は3日、「国益維持のため、革命の根幹を信奉する勤勉な大統領が必要だ」と述べ、体制の安定を最優先する考えを示した。同師の意に沿わない保守強硬派の一部や穏健・改革派の大半が失格となる公算が大きい。
[時事通信社]
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