トランプ氏、有罪=米大統領経験者で初―口止め料事件―量刑宣告は7月11日
【ニューヨーク時事】トランプ前米大統領(77)による不倫口止め料記録改ざん事件の公判で、ニューヨーク州地裁の陪審は30日、34件全ての罪状でトランプ氏に有罪評決を言い渡した。米大統領経験者が有罪評決を受けるのは史上初。返り咲きを目指す11月の大統領選への影響は避けられない。
有罪となった州法の業務記録改ざん罪では、最長で禁錮4年が科される。トランプ氏は初犯で高齢といった条件から、保護観察や罰金などにとどまり、収監は免れるとの見方が多い。
判事による量刑の宣告は7月11日に決まった。トランプ氏は一夜明けた5月31日の記者会見で控訴すると表明した。米メディアによれば、控訴を受け、量刑宣告の期日が延期される可能性もある。
有罪でも大統領選には出馬できるが、控訴手続きに時間を取られる上、裁判費用もかさむ。接戦州での無党派層の支持離れも懸念される。一貫して無実を訴えてきたトランプ氏は評決後、報道陣に「私は無罪だ」と主張。「恥ずべき不正裁判だ」と反発した。
起訴状などによると、トランプ氏は2016年大統領選の直前、当時の腹心コーエン元顧問弁護士を通じ、過去に不倫関係にあったポルノ女優ストーミー・ダニエルズさんに口止め料を支払った。コーエン氏に弁済する際、小切手や帳簿、請求書計34点に「弁護士費用」と虚偽記載した罪で、23年3月に起訴された。
[時事通信社]
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