ドラマ化条件の認識にずれ=「セクシー田中さん」で報告書―日テレ
日本テレビは31日、昨年10~12月に放送したドラマ「セクシー田中さん」の原作者で漫画家の芦原妃名子さんが今年1月に死去した問題を受け、「社内特別調査チーム」がまとめた報告書を公表した。報告書は、当初から原作者側との間でドラマ化の条件について認識のずれがあったと指摘。今後は早い段階で原作者と面談したり、映像化の全体構成案を文書で示したりして、信頼関係を築くことなどを提言した。
一方、原作者側の意向を受けて日テレは脚本家を降板させるなどしており、放送されたドラマは「最終的には、原作者の意図をすべて取り入れたものになった」とした。
芦原さんは亡くなる前に、ドラマの脚本を巡る思いをブログに投稿していた。報告書によると、芦原さんはその中で、「必ず漫画に忠実に」などのドラマ化の条件を何度も確認したと記していたが、日テレ側にはその認識がなかったという。
また、芦原さんの問い合わせに対する制作側の不誠実な対応が元で、撮影のやり直しが発生するなどのトラブルもあり、信頼関係が失われていったと指摘した。
調査チームは日本テレビの制作体制についても改善策を例示。番組の企画は余裕を持って1年以上前に決定することや、プロデューサーの業務量の見直しなども求めた。
報告書の説明会で、石沢顕社長は「ドラマに関わる方が安心して制作に臨めるように、指摘された課題に責任を持って取り組んでいく」と語った。
[時事通信社]
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