2024-05-28 19:29経済

男性カップルでも「夫(未届)」=住民票の続柄欄に―長崎県大村市

記者会見する松浦慶太さん(右)と藤山裕太郎さん=28日午後、長崎県大村市
記者会見する松浦慶太さん(右)と藤山裕太郎さん=28日午後、長崎県大村市

 長崎県大村市は、男性カップルの住民票の続柄欄に「夫(未届)」と記載して交付した。2人が28日、同市内で記者会見して明らかにした。同性婚の法制化などにも影響を与えることが期待されるという。総務省住民制度課は、同市のように「夫(未届)」「妻(未届)」と記載された同性カップルの住民票が交付された前例は「承知していない」としている。
 カップルは松浦慶太さん(38)と藤山裕太郎さん(39)。今月2日に松浦さんを「世帯主」、藤山さんを「夫(未届)」として市に申請し、受理された。異性間の事実婚の際に用いられる「夫(未届)」の記載が同性間でも認められた。
 松浦さんは「本当にうれしかった。英断をしてくれた市に心から感謝している」、藤山さんも「同じような自治体が増え、LGBTQなど(性的少数者)の方たちが住みやすい日本になってくれたら」と語った。
 2人は性的少数者のカップルを公的に認める市の「パートナーシップ宣誓制度」で宣誓済み。園田裕史市長は国の事務要領にある、内縁の夫婦の続柄の扱いに準じたものと説明した。
 松本剛明総務相は28日の閣議後記者会見で「総務省として現在、市から事情を聞いている。状況を踏まえて対応を検討していきたい」と述べた。 
[時事通信社]

取材に応じる長崎県大村市の園田裕史市長=28日午後、同市役所
取材に応じる長崎県大村市の園田裕史市長=28日午後、同市役所

最新動画

最新ニュース

写真特集