公開基準5万円超に「合理性」=自民側参考人が指摘―衆院特別委
衆院政治改革特別委員会は27日、自民党派閥の裏金事件を受けた政治資金規正法改正案について、参考人質疑を行った。政治資金パーティー券購入者の公開基準を巡り、自民側の参考人は「5万円超」への引き下げに「合理性」があると指摘。「10万円超」を掲げる自民と異なる見解を示した。
現行の公開基準は「20万円超」で、公明党や日本維新の会などは「5万円超」を提案。立憲民主党はパーティーの全面禁止を訴えている。
自民が推薦した東大の谷口将紀教授は、寄付の公開基準が「5万円超」だと指摘。パーティーに関しても「基準をそろえる点で合理性を有する」と述べた。同時に、寄付と異なりパーティーは開催経費などが必要な点にも言及し、与野党に「合意点を見いだしてほしい」と求めた。
公明が推薦した麗澤大の川上和久教授は、野党も「5万円超」を提案していることに触れ、「なるべく透明化を図ってほしい」と強調した。
企業・団体献金に関し、立民が推薦した駿河台大の成田憲彦名誉教授は「意見が割れる政治の一方に資金提供するのはおかしい」と禁止を主張。一方、維新などが推薦した平野貞夫元参院議員は「個人献金も企業・団体献金も本質的には同じだ。法律で禁止するべきではない」と反論した。
谷口氏は、企業・団体献金を禁止する場合、個人献金の促進策などを総合的に検討すべきだと提起。川上氏は、献金した企業・団体の利益につながっていないか確認する仕組みの必要性を訴えた。
政策活動費については、透明性向上を求める意見が相次いだ。川上氏は「透明化して国民の理解を得ることが必要だ」と述べた。
[時事通信社]
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