「輪島朝市」愛知で開催=地元木工会社、屋台提供の縁で
能登半島地震に伴う大規模火災で被害を受けた石川県輪島市の「輪島朝市」が25日、愛知県豊川市の商業施設「イオンモール豊川」で出張開催された。愛知県内の木工会社が復興支援のため、組み立て式屋台を無償で貸したことが縁で実現した。26日も開く予定。
会場には海産物や輪島塗の工芸品などを売る朝市の9店舗が並び、木製の屋台越しに店主らが客と楽しそうに話す様子が見られた。地震発生時に輪島市にいたという愛知県豊橋市の武田幹夫さん(75)は「近くでもやってほしいと思っていたのでうれしい。一日も早く立ち直ってほしい」と話した。
屋台を提供したのは家具などを製造する豊橋市の「老津木工」。報道で出張朝市の開催を知り、「(自社の)屋台の利用価値があるのでは。これこそ私たちがやるべき支援だ」(松井誠社長)と考え、10台を貸すことにした。
出張朝市事務局の橋本三奈子さん(62)は「屋台をきっかけとした縁で愛知県で開催でき、感謝している。千年続く朝市の灯を消さないよう継続して頑張りたい」と笑顔を見せた。今後、他地域で開くことも検討中という。
[時事通信社]
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