予備自衛官発足70年で記念行事=重要性高まるも不足深刻―防衛省
![予備自衛官制度発足70年の記念行事で、勤続30年の予備自衛官を表彰する森下泰臣陸上幕僚長(左)=24日、防衛省](https://img.sp.m.jiji.com/image/out/20240524at58S_p.jpg?updated=1716509562)
普段は企業などに勤め、有事や災害の際に招集される予備自衛官制度の発足から今年で70年となり、東京・市谷の防衛省で24日、講演や表彰などの記念行事が開かれた。陸上自衛隊トップの森下泰臣陸上幕僚長は「期待と注目は高まっている。国民と自衛隊の架け橋になってほしい」と訓示した。
行事では、芸人で予備自衛官にも登録する上岡千夏さんが講演。能登半島地震での派遣経験に触れ、「活躍の場の広がりや、被災者の心の支えになっていることを体で感じた」と話した。
予備自衛官は自衛隊と同じ1954年に発足。主に部隊の後方支援が任務で、採用後は年5日間の訓練参加が課される。他に第一線部隊の一員として任務に就く「即応予備自衛官」もある。初の実任務となった東日本大震災を含め、新型コロナ対策や能登半島地震などで計8回、災害派遣された。
ただ、訓練負担が忌避され、定員4万7900人の充足率は7割に満たない状況が常態化。厳しい安全保障環境に伴う自衛隊の人手不足で予備自衛官の重要性も高まっており、防衛省は年齢制限や訓練日程の緩和、本人や勤務先への補償充実で志願者確保を進めている。
[時事通信社]
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