アリにもカフェイン効果=餌の場所に速く直行―駆除に応用期待・独大学
アリにカフェインを適量加えた砂糖水を与えると、餌がある場所に再び向かう際に迷わず直行し、到達時間が短くなったと、ドイツのレーゲンスブルク大の研究チームが23日付の米科学誌アイサイエンスに発表した。実験対象は南米原産のアルゼンチンアリで、日本を含む世界各地に広がり、外来種の害虫として駆除対象とされる。
駆除にはベイト剤と呼ばれる毒入りの餌が使われることが多く、巣に持ち帰らせることで一網打尽にできるが、効率が悪い場合がある。研究チームはベイト剤に適量のカフェインを混ぜれば、より速く、多くのベイト剤が巣に運ばれる可能性があると考え、自然環境に近い条件で試しているという。
カフェインの効果はミツバチの餌集めで報告がある。研究チームは、実験室で約140匹のアリを対象にA4判の紙を使って実験。紙の特定の場所に餌の砂糖水を垂らし、一度到達して巣に帰ってから、再び同じ場所にたどり着くまでの経路と時間を3回、与えるカフェインの濃度を変えて調べた。アリが経路に残した自らのフェロモンを手掛かりにできないよう、紙は毎回交換した。
その結果、砂糖水に250ppm(ppmは100万分の1)のカフェインを加えて与えた場合は到達時間が4割程度短くなった。歩く速さは変わらず、経路がより直線に近くなった。
[時事通信社]
最新動画
最新ニュース
-
トヨタ、メキシコで2200億円投資=トランプ氏、高関税警告
-
トヨタ自動車、メキシコで2200億円投資
-
鹿児島県与論町に大雨特別警報=線状降水帯発生、安全確保を―気象庁
-
首相「日米同盟さらに強化」
-
元日本代表GK権田が退団 Jリーグ
写真特集
-
【野球】慶応大の4番打者・清原正吾
-
【競馬】女性騎手・藤田菜七子
-
日本人メダリスト〔パリパラリンピック〕
-
【近代五種】佐藤大宗〔パリ五輪〕
-
【アーティスティックスイミング】日本代表〔パリ五輪〕
-
【ゴルフ】山下美夢有〔パリ五輪〕
-
閉会式〔パリ五輪〕
-
レスリング〔パリ五輪〕