インテルのオーナー交代、中国企業から米投資会社に経営権譲渡
【ローマAFP=時事】サッカーイタリア・セリエAのインテルは22日、オーナーを務める中国の蘇寧グループが数億ユーロの債務不履行となったため、米国の投資会社オークツリー・キャピタルに経営権が譲渡された。≪写真は、ラツィオとの試合後に行われた優勝セレモニーで、トロフィーを手にするインテルのラウタロ・マルティネス〈左〉とハビエル・サネッティ副会長≫
オークツリーは「2024年5月21日が返済期限となる総額約3億9500万ユーロ(約670億円)のインテル持ち株会社への3年間の融資」の返済がなされなかったことを受け、クラブの「支配権を引き継いだ」と発表している。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)により欧州中のクラブが財政に損害を受ける中、中国小売り大手の蘇寧グループは3年前、選手やスタッフへの給与支払いのために、クラブの支配権を担保として12パーセント超の金利で2億7500万ユーロ(約467億円)をオークツリーから借り入れていた。
2016年に蘇寧グループがインテルの株式約68パーセントを取得してから、クラブは国内外で強さを発揮。リーグ戦2度の優勝など七つのトロフィーを獲得し、欧州大会では2度決勝に進出した。また今季は、地元の宿敵ACミランとのダービーを制して、5試合を残して通算20回目となるリーグ制覇を果たしている。
総額1920億ドル(約30兆円)の資産を管理するオークツリーは、「インテルの現経営陣、パートナー、リーグおよび運営団体と緊密に連携し、クラブがピッチ内外で成功を収められるよう尽力する」と述べている。
その後、インテルのジュゼッペ・マロッタ最高経営責任者(CEO)らがオークツリー側の経営責任者2人と面会し、満面の笑みを浮かべている写真が撮影されており、当面には抜本的な変化は起こらないという明確なメッセージが送られている。
一方でオークツリーは、クラブの「長期的な成功」に向けて取り組むとしつつ、「当初は運営と財務の安定に重点を置く」とし、倹約する時期に向かうことも示唆している。
インテルはパンデミックによりスタジアムが全面的、または部分的に閉鎖されたため、2020-21シーズンは2億4560万ユーロ(約416億円)、21-22シーズンは1億4000万ユーロ(約238億円)、22-23シーズンは8500万ユーロ(約144億円)の損失を計上している。
安定を語るとするならば、今季リーグ戦得点王争いでトップに立つ主将のラウタロ・マルティネスを含む、スター選手たちの今後について臆測が流れるのは必至だろう。
現契約が2026年に満了となるマルティネスは21日、伊紙ガゼッタ・デロ・スポルトに対し、次週にも契約延長を期待していて、契約を結びたいとしたものの、「クラブの状況によってはすべてが遅れる可能性も」あると述べた。
マロッタ氏らとも「話し合っているが、オーナー次第」とコメントしたマルティネスは、「様子を見よう。今から来週までの間に何が起こるか分からないが、僕らには何の問題もない」と続けた。【翻訳編集AFPBBNews】
最新動画
最新ニュース
-
15日の日本選手=米大リーグ
-
今永7勝目、鈴木2安打=山本は上腕張り訴え2回降板―米大リーグ
-
パ・リーグ公示(16日)=プロ野球
-
パ・リーグ公示(16日)=プロ野球
-
セ・リーグ公示(16日)=プロ野球
写真特集
-
【大相撲】大関・琴ノ若
-
【女子フィギュア】千葉百音
-
【野球】野球殿堂に入った名選手
-
【駅伝】第100回箱根駅伝
-
【女子フィギュア】吉田陽菜
-
【男子フィギュア】山本草太
-
【野球】日本シリーズ関西対決 阪神が38年ぶり日本一
-
【MLB】ドジャースの歴代日本選手