2024-05-18 19:30スポーツ

窮地で発した「ブルー」=埼玉、平常心で押し返す―ラグビーリーグワン

後半、タックルする埼玉の堀江(右)=18日、東京・秩父宮ラグビー場
後半、タックルする埼玉の堀江(右)=18日、東京・秩父宮ラグビー場

 常勝の埼玉は、後半13分に逆転を許した。昨季のように、勝負どころで土にまみれるのか。途中出場したフッカーの堀江は、口を大きく開けて叫んだ。「ブルー(青)、ブルー」。それは、今週のチームの標語だった。
 主将の坂手は「色に例えて、主導権を握ったときはブルーと言っている」と説明する。ただ、劣勢に転じた中で歴戦の堀江が発した声は、単なる鼓舞ではない。「会話が少なかった。無駄なしゃべりを多くして落ち着こうと」。昨年の決勝で流れを戻せず敗れた二の舞いを避ける意図があった。
 平常心を取り戻すと、勝利への道筋が見える。4点を追う後半19分。SO松田が長い距離を突破し、CTBデアレンデが逆転トライ。序盤にキックのミスが続いた松田は「我慢強くできた。思い通りでなくとも勝ち切れたのは価値がある」と笑う。
 最後は相手の連続攻撃をしのぎ切り、「いつも」の堅守を発揮した。リーグ戦から全勝優勝という史上初の偉業に迫り、「昨年の悔しさを晴らし、最後は笑いたい」と松田。それは、今季限りで引退する堀江への最高のはなむけにもなる。
[時事通信社]

前半、攻め上がる埼玉の松田(手前中央)=18日、東京・秩父宮ラグビー場
前半、攻め上がる埼玉の松田(手前中央)=18日、東京・秩父宮ラグビー場
前半、トライを決める埼玉の竹山(左)=18日、東京・秩父宮ラグビー場
前半、トライを決める埼玉の竹山(左)=18日、東京・秩父宮ラグビー場

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