ホロコースト記念館に赤い手形の落書き 仏パリ
【パリAFP=時事】仏パリ市当局は14日、市内にあるホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)犠牲者を追悼する「ショア記念館」に赤い塗料で手形が描き込まれたことを受け、刑事告訴した。≪写真は、仏パリで、「ショア記念館」にある「義人の壁」に描き込まれた赤い手形≫
ショア記念館には、1940~44年にナチス・ドイツの占領下にあったフランスでユダヤ人を迫害から救った人々をたたえる「義人の壁」がある。
手形の落書きは、この下で20個ほど見つかった。AFPカメラマンは、14日の昼前に落書きを消す作業が行われるのを確認した。
5月14日は、41年にナチス占領下のフランスでユダヤ人が初めて一斉検挙された日として知られる。
パリのアンヌ・イダルゴ市長は、「ショア記念館の『義人の壁』が前夜のうちに汚損された」「言語道断だ」と非難。反ユダヤ主義行為に当たる可能性があるとして、検察に告訴したとしている。
仏ユダヤ系団体代表協議会のヨナタン・アルフィ代表はX(旧ツイッター)で、ホロコースト記念館を標的にするのは「卑劣」だとし、「ユダヤ人に対する憎悪に満ちたスローガン」だと糾弾。
エマニュエル・マクロン大統領も、「唾棄すべき反ユダヤ主義」だと批判した。
歴史的なユダヤ人地区のマレ地区のアリエル・ベイユ区長はAFPに対し、同区内でも学校や保育園など10か所ほどに同様の落書きがあったと明らかにした。【翻訳編集AFPBBNews】
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