通過点の五輪切符=競争はここからし烈に―サッカーU23日本代表
【ドーハ時事】サッカー男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU23(23歳以下)アジア・カップで、日本は2016年以来4大会ぶりの優勝を果たした。準決勝を突破した時点で8大会連続12度目となる五輪切符を獲得。3日の決勝では堅守のウズベキスタンを退けて頂点に立った。
準決勝までは相手が日本を研究して5バックで臨んできたり、判定にばらつきのある審判を味方につけようとしたり、いわゆる「アジアの戦い」を挑まれた。ウズベキスタン戦はパリ行きを決めた同士の一戦で、力と力がぶつかり合った。
8対18というシュート数が示すように、日本は耐える時間が長かった。それでも「やられる気はしなかった」と中盤の山本(シントトロイデン)。要所で踏ん張り続けると、相手の運動量が徐々に落ちてきた。後半ロスタイムに山田楓(東京V)が一刺しした。
この2年間、強化試合では欧州や北中米の強豪と戦ってきた。「タフなチーム」を掲げた大岩監督が強い相手とのマッチメークを望んだからだ。「プレーの連係、守備の自信も2年間で積み上げたから、90分守り抜いて1発で勝てる力がついた。遠征でいろんな相手とやったが、何もかも無駄ではなかった」。チームの中心の一人、山本はかみしめるようにそう振り返った。
◇五輪の18人へ競争
選手個々で見れば、大会を通じて力を出した選手と、不完全燃焼に終わった選手の明暗が分かれた。今回の登録メンバーは23人だったが、五輪本番では18人に絞られる。「狭き門」を巡り、年齢制限のないオーバーエージ(OA)枠で最大3人が加わり、この予選に参加できなかった海外組が入る可能性もある。
松木(F東京)は選手層の厚さを誇りつつ「今後ライバルになる。しっかり尊重して、自分自身もプレーを磨いていきたい」と気持ちを新たにした。さらなる競争が底上げにつながる。
[時事通信社]
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