ハマスの回答「1日夜期限」=ガザ休戦交渉でイスラエル
【カイロ時事】イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘休止と人質解放を巡る間接交渉で、イスラエル当局者は4月30日、AFP通信に対し、同国と仲介役エジプトがハマスに提示した休戦案に対する回答期限は「5月1日夜(日本時間2日未明)だ」と語った。ハマス代表団は内容を精査するため交渉地のカイロからカタールに一時帰還。近く受け入れの可否を返答するとみられ、柔軟姿勢を示すかが焦点だ。
ただ地元メディアによれば、イスラエルのネタニヤフ首相は1日のブリンケン米国務長官との会談で、戦闘終結を含む合意案は受け入れないと語った。ブリンケン氏は4月30日、ヨルダンで記者団に対し、「これ以上の遅延や言い訳は許されない」とハマスに休戦案の受諾を求めていた。
ロイター通信によると、イスラエルの複数の当局者は、交渉が妥結すれば、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの侵攻は先送りされる可能性があるとしている。当局者の一人は「ラファ侵攻を止める最後の機会だ。軍は既に作戦に向けた部隊移動を開始している」と語った。
一方、ネタニヤフ氏は30日、休戦合意が成立するか否かに関係なくラファに地上侵攻する意向を表明。ハマスの回答に影響を与えかねないとの見方も出た。ただ、米当局者はロイターに、ネタニヤフ氏の度重なる侵攻宣言は「(交渉でハマスに)圧力を加えるためだ」と分析した。
国連のグテレス事務総長は30日、食料難が深刻なガザ北部の住民の窮状を指摘。休戦交渉に関し「イスラエルとハマスの指導部に合意を強く求める。実現しなければ、ガザや周辺地域で戦争が急速に悪化するだけだ」と訴えた。
[時事通信社]
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