ガザ休戦交渉、本格化=ハマス「速やかに回答」
【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザの戦闘休止と人質解放に向けた間接交渉で、イスラム組織ハマスは近く、イスラエルと仲介役エジプトが示した休戦案に対する見解を通知する見通しだ。AFP通信が29日、報じた。休戦案は「イスラエルとしては非常に寛大」(ブリンケン米国務長官)な内容とされ、詳細を巡り交渉が本格化しそうだ。
ハマス代表団は29日にカイロ入りしたが、カタールに戻った。ハマス関係者は「提案について協議するためで、できるだけ速やかに返答する意向だ」と語った。エジプト情報機関に近いメディアによれば、ハマス側は文書で回答する見込み。
ブリンケン氏は29日、訪問先のリヤドで開かれた国際会議で、「彼ら(ハマス)が正しい決断を下すと期待している」と述べた。キャメロン英外相は同会議で、ハマスに提示されたのは40日間の停戦で、人質解放の見返りとしてパレスチナの囚人数千人が釈放される可能性がある内容だと明らかにした。
イスラエルは今回、人質解放後に停戦を巡る協議を行うことを提案したと報じられている。一時的休戦を主張してきたイスラエルが、戦闘再開を前提としない停戦を検討する姿勢を見せたのは初めてで、大幅に譲歩した形だ。イスラエル国内で人質解放を求めるデモが拡大し、ネタニヤフ政権への圧力が高まっていることが背景にあるとみられる。
イスラエル軍によるガザ攻撃はやまず、AFPによると、最南部ラファでは28~29日に複数の民家が空爆を受け、少なくとも22人が死亡した。イスラエルは避難民ら120万人が集まるラファに地上侵攻する構えを崩していないが、カッツ外相は27日、交渉妥結なら侵攻の先送りもあり得るとの見方を示した。
[時事通信社]
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