2024-04-30 08:32スポーツ

油断なく、恐れなく=日本らしさ出して五輪切符―サッカー五輪予選

イラク戦の後半、攻め上がる松木=29日、ドーハ
イラク戦の後半、攻め上がる松木=29日、ドーハ

 日本のベンチ前に歓喜の輪ができる。大岩監督と松木が熱い抱擁。ピッチにいた選手の表情が次第に崩れていった。重圧をはねのけ、8大会連続の五輪切符をつかんだ。
 負けたら全て終わりの準々決勝を乗り越え、今大会初めて中3日の準備期間を経て大一番を迎えた。癖のあるレフェリングにも慣れたのか、立ち上がりから何も恐れることなく大岩ジャパンのサッカーを披露。前から圧力をかける積極的な守備で相手の自由を奪い、藤田、松木、荒木の中盤が多彩な攻撃を演出した。
 藤田からエース細谷へ浮き球パス1本で先制に成功すると、大畑が球際で勝ってキープしたボールを藤田、荒木とつないで追加点。「多くの選手がゴールに絡めるのも、他の国からしたら脅威。いい試合だった」。松木は納得して振り返った。
 試合前日、選手ミーティングを開き、2年前にこの世代で臨んだU23アジア杯の経験を共有した。この日と同じ準決勝で敗れた時、気の緩みがあったからだ。「負けても次があるなど、甘い考えでは足をすくわれる」。そんな声が飛び交ったという。
 五輪に出る第一目標はクリアし、当然次はアジアの頂点を見据える。「優勝して、日本に明るいニュースを届けたい」。荒木はそう力を込めた。 (ドーハ時事)
[時事通信社]

イラク戦の前半、ゴールを決める荒木=29日、ドーハ
イラク戦の前半、ゴールを決める荒木=29日、ドーハ

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