タイソンが彩った東京ドーム=井上尚、34年ぶり歴史的興行―「怪物が立つ夢舞台」(上)
「アイアン・マイク」から「怪物」へ―。5月6日に東京ドームで34年ぶりにプロボクシングのビッグマッチが開催される。元世界ヘビー級統一王者マイク・タイソン(米国)が2度のメインを務めて以来3度目。今回は「モンスター」が愛称のスーパーバンタム級世界4団体統一王者、井上尚弥(大橋)が日本選手で初めて主役を担う。
ボクシングの東京ドーム初興行は1988年3月21日。日本初の屋根付き野球場としてオープニングセレモニーが行われた4日後、5万1000人の観客を集めた。
バブル景気に沸き立っていた国内。来日した21歳のタイソンをファンや報道陣が熱気で迎えた。試合は左フックで2回KO勝ち。鋼鉄を振るうようなパンチに、日本ボクシングコミッションの当時の刊行物には「大観衆はタイソンのあまりの強さに一瞬静まりかえり、しばらくして、大きな歓声と拍手をあげた」と記されている。
タイソンが東京ドームに帰ってきたのは90年2月11日。日本ボクシング最多の5万1600人の観客は、ジェームス・ダグラス(米国)に連打を浴びる壮絶なKO負けを目撃した。世界を驚かせる番狂わせとなった38戦目での初黒星。現大橋ジム会長の大橋秀行さんは当時観戦し、「迫力がすごい。東京ドームは違う」とうらやんだ。
今回は世界戦が4カードも並ぶ。客席を4万人前後に設定し、チケットは完売間近。開催前日にプロ野球巨人の試合があり、大橋会長は会場の設営に気をもむ一方、メインイベントに臨む井上尚は「満員の観客とその日を共有したい」。熱狂の再来に、胸を高鳴らせている。
[時事通信社]
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