ハマス、ガザ休戦案に回答へ=「大きな問題ない」
【カイロ時事】エジプトのメディアによると、イスラム組織ハマスの代表団が29日、エジプトに向けてカタールを出発した。AFP通信は、パレスチナ自治区ガザで交戦が続くイスラエルとの戦闘休止を巡り、イスラエル側が示した案についてハマスが間接交渉の仲介国エジプトに回答すると報道。ハマス幹部はこの案に「大きな問題はない」と述べているといい、停滞していた交渉が本格化する可能性がある。
報じられているイスラエル案では、ハマスが拘束する人質のうち、女性や子供ら33人を解放し、イスラエルはパレスチナ囚人を釈放。休戦期間は40日間という。また、この人質解放の後、「持続可能な平穏の回復」について話し合うとしており、戦闘終結を協議する意向をイスラエルが初めて示したとされる。
ただ、ハマス側が要求する「恒久的な停戦」の保証につながるかどうかは不明。アラブメディアは、ハマスがイスラエル案にいくつかの点で説明を求めていると伝えており、交渉が妥結に至るかは予断を許さない。
ブリンケン米国務長官は29日、サウジアラビアの首都リヤドを訪問し、ファイサル外相と会談。湾岸協力会議(GCC)の閣僚会合では、ガザの人道状況を改善するには即時の戦闘休止が最も効果的だと訴えた。
ブリンケン氏は5月1日までの日程でヨルダンやイスラエルも歴訪。イスラエルのネタニヤフ首相と会談し、休戦交渉やイスラエルが準備を整えるガザ最南部ラファへの侵攻計画を話し合うとみられる。
ネタニヤフ氏とバイデン米大統領は28日、電話会談を行い、ラファ侵攻について議論。ホワイトハウスによると、侵攻に否定的なバイデン氏は、自身の「明確な立場」を改めて表明した。
[時事通信社]
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