途切れなかった集中力=涌井、巨人から8年ぶり白星―プロ野球・中日
開幕からの連続無失点は19イニング目でストップ。それでも「チームの連敗を止める」と意気込んで試合に臨んでいた涌井の集中力は、途切れなかった。
2点リードの二回、1死一塁から萩尾に甘く入ったスライダーを捉えられ、今季初の失点で1点差。続く岸田の右犠飛で同点とされたが、気落ちしなかった。続く吉川を四球で歩かせると、9番赤星を外角への直球攻めで右飛に仕留めてチェンジ。相手に勝ち越されることなく流れを食い止め、「あそこで粘れたのがよかった」と満足そうに振り返った。
巨人からの白星はロッテ時代の2016年6月17日以来、8年ぶりとなった。西武、ロッテ、楽天を経て中日でも投手陣の柱として存在感を示す20年目の右腕は、これで通算161勝目。緩急と抜群の制球力に、冷静さ。しぶといベテランの投球術は、ここぞのピンチで光る。
6回2失点で降板すると、七回に味方打線が1点を勝ち越し。救援陣も点を許さなかった。「追い付かれたけど、涌井が踏ん張ってくれた。それが勝ちにつながった」。立浪監督は、6試合ぶりにもぎ取った白星の立役者をたたえた。
[時事通信社]
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