海幕長「無念でならない」=安全対策検証へ―海自ヘリ事故
海上自衛隊の哨戒ヘリコプター「SH60K」2機が墜落し、搭乗した1人が死亡、7人が行方不明となった事故を受け、酒井良海上幕僚長は21日午後、臨時記者会見を開き「隊員1人の死亡に至り無念でならない」と沈痛な表情を浮かべた。
酒井氏は「過去の事故から得られた運用上の安全対策が取られていたか、しっかり検証したい」と表明。中国・青島である「西太平洋海軍シンポジウム」への出席を取りやめて、事故対応に全力を挙げるとした。
海自ヘリを巡っては、同型のSH60Jが2017年、青森県沖に墜落して3人が死亡したほか、21年には鹿児島県・奄美大島沖で、60Kと60Jが空中で接触する事故も起きた。いずれも夜間の発生で、21年は今回と同様の訓練中だった。自力で帰還したため、けが人はなかったが、対策として機体同士が近接して飛行する場合には見張りを強化したり、極力高度を分けたりするなどが示された。
中国の海洋進出などで安全保障環境は厳しさを増しており、酒井氏は「訓練の内容は日々進化している。視認性の劣る夜間や近接距離での訓練もやらざるを得ない状況はある」と強調。その上で、「事故原因は不明だが安全対策が取れていなかったことに問題はある。調査の上、教育や訓練、装備機器の改善などを総合的に進める」と述べ、再発防止を誓った。
[時事通信社]
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