大谷へも「綿密捜査」=賭博疑惑、元IRS幹部が見解
【ニューヨーク時事】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手の通訳を務めていた水原一平氏による違法賭博疑惑について、日本の国税庁に相当する内国歳入庁(IRS)で捜査幹部を務めたドン・フォート氏がこのほど時事通信の取材に応じた。
―IRSが捜査に加わった意味は。
金の流れを追うことが捜査の鍵を握ると判断されたから。できるだけ早く、参考人に話を聴くことは重要。新たな参考人が出てくる可能性もある。
IRSは米連邦捜査局(FBI)などの捜査機関と同等の権限がある。一般的にはマネーロンダリング(資金洗浄)の捜査に出てくる。今回のように多額の金銭が動いている場合は、その流れを追うことが大事。IRSが捜査に加わることは理にかなっている。
―大谷自身はどのような捜査を受けるのか。
(大谷以外に)誰がいつ頃からどういう理由、経緯で銀行口座にアクセスできていたのか。銀行口座の書類作成、パスワードの共有方法などの詳細を調査されるだろう。大事なのは、捜査したからといって訴えられるとは限らないということ。人はうそをつくかもしれないが、証拠書類はうそをつかない。
―この問題について、大谷が先日声明を出したことの影響は。
捜査と公の声明とは全く別。裏で話し合われていることを公にしないよう、捜査官が助言するのはあり得る。
―大谷の過失が問われる可能性は。
彼自身が違法ギャンブルに(金が)使われたことを知らなければ罪には問われないだろう。捜査官はそれを証明するために綿密に捜査する。銀行口座の名義人が金銭の取引を知っていたのかどうかが捜査の鍵。誰が金の流れを把握していたかも重要になる。
[時事通信社]
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