2024-04-04 20:18政治

「国民不在」「幕引き許さず」=野党、裏金処分に一斉反発

 自民党が派閥裏金事件の議員処分を決めたことに対し、野党は4日、「国民不在の処分だ。次の総選挙で国民の力で処分するしかない」(立憲民主党の泉健太代表)などと一斉に反発した。野党は引き続き証人喚問などを通じて真相解明を目指す方針だ。
 処分対象は政治資金収支報告書への不記載額が過去5年間で計500万円以上だった議員らに限られた。これに関し、泉氏は国会内で記者団に「軽過ぎる。未処分、無処分が多過ぎる」と批判。還流総額が2728万円に上る萩生田光一前政調会長の処分が党の役職停止1年間にとどまったことについても「今、何の役職にも就いていない。実質処分無しだ」と憤った。
 日本維新の会の馬場伸幸代表は記者会見で「処分の物差しが分からない。事務総長経験者、派閥によっても差があり、非常に不可解だ」と強調。共産党の小池晃書記局長も「真相解明抜きのお手盛りで、けじめには程遠い。こんなことで幕引きを図ろうとすることは許されない」と断じた。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は記者団に「納得できない。全容解明をしっかり行うことが必要だ」と述べ、証人喚問の実現を迫った。
 岸田文雄首相(自民党総裁)が処分対象にならなかったことについても疑問の声が相次いだ。泉氏は「非常に恣意(しい)的で、党内抗争をやっているのではないか」と指摘。馬場氏も「何か不正が起こればトップが責任を取ることは一般社会の常識だ」と語った。 
[時事通信社]

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