大谷、渦中で幕開け=違法賭博疑惑が影響も―米大リーグ
【ロサンゼルス時事】米大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手は28日にロサンゼルスで行われるカージナルス戦で、本拠地における今季開幕戦を迎える。打者に専念する名門球団1年目のシーズンにどんな成績を残すのか話題になってきたが、現在の大リーグの主役にはプレー以外での関心が集まる異例の幕開けとなった。
専属通訳の水原一平氏が違法賭博の疑いで球団から解雇。大谷は25日に報道陣に対応し、自身の関与を完全に否定した上で、「彼が僕の口座からお金を盗んで、みんなにうそをついていた」「信頼していた方の過ちで悲しい」などと語った。
大谷と水原氏は単なる選手と通訳の関係を超えた間柄だった。同氏はキャッチボールの相手など練習面だけでなく、自動車の運転などグラウンド外でもサポート。試合中にはタブレット端末を使って大谷にデータを示す場面がよく見られた。ストレスなくプレーできる環境を整える役割を長年果たしてきただけに、大谷が積み重ねてきたルーティンに影響が出てもおかしくはない。
ロバーツ監督は「緩衝材となる、間に入る人がいなくなり、翔平はここ数日チームメートとの交流が深まっている」と前向きに話す。一方、違法賭博疑惑自体は捜査当局や大リーグ機構が調べに着手し、事実解明はこれから。渦中に置かれる状況が長引き、神経を使うことが増える懸念はある。
米国本土に先立ち、ソウルで開催された開幕シリーズから米国に戻った後のオープン戦3試合は計6打数無安打、3三振だった。「気持ちを切り替えるのは難しいが、シーズンに向けてまたスタートしたい」と大谷。どのようなパフォーマンスを見せるのか、これまで以上に注目を集めそうだ。
[時事通信社]
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